昭和区社会福祉協議会発信!福祉情報紙
こころんねっと 第4号
2007年(平成19年)2月
●目次
1-2ページ目
特集 「介護予防」で健康に長生き!―自分らしい生活をおくるために―
3ページ目
■昭和区「彩」発見
・活躍する人「PCマスターズ」
・クリニック「メドック健康クリニック」
・サークル「食事サービス松栄」
4ページ目
■鹿目由紀(かのめゆき)的 「すすめ!多文化交流/インド」
■玉腰先生のココロまんぷくお料理レシピ 「脳を活性化!豆腐とカニのクリーム煮」
■投稿王国 「私の健康法」
■講座・案内
■編集後記
1ページ目
「介護予防」で健康に長生き!―自分らしい生活をおくるために―
高齢者の皆さん、その家族の皆さん、介護に対して漠然とした不安または具体的な心配事を抱えていませんか?今回のこころんねっとは「介護予防」をテーマに、住み慣れた地域で高齢者がどのように安心して生活できるのかを探っていきます。
[写真]さくさくクラブでいきいきと活動している高齢者たち
[イラスト]さくさくクラブの会場マップ
●今号のキーワード
介護予防
2005年、総人口に占める65歳以上の高齢者の比率が21%であることが総務省の調べで明らかになりました。急激な高齢化が進む中で、介護費用などの社会的負担は増す一方です。2006年の介護保険法改正に伴い、疾病や加齢による身体機能の低下を防ぐさまざまな取り組みがはじまっています。高齢者が健康に過ごすことが、社会全体を明るくするのです。
●介護予防
健康な生活を続けるために
地域での交流を大切にする
さくさくクラブ(高齢者はつらつ長寿推進事業)
高齢になると加齢による身体機能の低下のため、外へでかけて行くのが面倒になるかもしれません。しかし家に閉じこもってばかりでは、ますます体は動かなくなり、また人と接する機会も減るため気分がふさぎがちになります。結果として介護が必要な状態に陥ってしまう可能性も大いにあります。そうなる前に、定期的に出かけて行って人と交流ができるような居場所を見つけましょう。それは馴染みの喫茶店であったり、趣味のサークルであったり、友人の家であったりと人によってさまざまだと思います。ここでは地域交流を促す場として、さくさくクラブをご紹介します。
「健康な高齢者は介護の必要な状態にならないように、また現在介護の必要な状態にある人もそれ以上重度にならないように」というのが、介護予防の基本的な考え方です。そのために心身の状態にあわせたさまざまな取り組みが各地域で行われています。その中のひとつが「高齢者はつらつ長寿推進事業」。名古屋市が実施しているもので、昭和区では「さくさくクラブ」という愛称で、区内8カ所の会場で行われています。レクリエーションを通じて、楽しみながら介護予防について理解を深めると同時に、参加者同士が知り合うことで、地域でいきいきと活動するためのきっかけづくりの場となっています。
御器所会場を訪ねてみました。クラブが始まる10時前にはほとんどの参加者が会場に集まっていました。テーブルを並べるなど、会場の設営から参加者が自主的に行います。年明け初めての集まりとなるこの日は、18名の参加者が三つのグループに分かれてのカルタ大会。「福祉カルタ」と呼ばれる福祉をテーマにしたカルタをスタッフが読み上げると、「どこにある?」「あんたの方が先に手が出たね」などの声が飛び交い、頭の体操をするとともに交流を楽しんでいました。
参加者同士がお互いの家が近いことが分かり、お付き合いがはじまることもあるそうです。「いろいろな人と知り合いたいけど、どこへ行けばいいのか分からない」「社会と接点を持ちたい」などと考えている人、また介護予防についてもっと知りたい人はぜひさくさくクラブに参加してください。
高齢者はつらつ長寿推進事業 4月〜9月期参加者募集
【主な内容】健康体操、音楽、ウォーキング、手芸、工作、レクリエーション等。
※カルチャーセンターではありません。
【参加期間】6か月間(4月〜9月と10月〜3月)年2回開催。定員に満たない場合は途中からの参加も可。
【対象】市内在住の65歳以上の方(会場まで自分で来られる方)。
【定員】1会場あたり20名
【費用】無料(材料実費分等ご負担いただく場合があります)。
【申込期間】2月13日(火)から3月2日(金)まで。定員に満たない場合は引き続き申込を受付
(申込多数の場合は抽選)。
【申込方法】社会福祉協議会へ来所いただくか、電話にて申込。
TEL 884・5511 FAX 883・2231
実施会場
月曜日・午前 吹上会場 昭和スポーツセンター
月曜日・午後 八事会場 八事コミュニティセンター
火曜日・午前 広路会場 広路コミュニティセンター
火曜日・午後 川原会場 川原コミュニティセンター
水曜日・午前 御器所会場 昭和区在宅サービスセンター〈昭和区社会福祉協議会〉
水曜日・午後 松栄会場 市営住宅松風荘 集会所
木曜日・午前 白金会場 白金コミュニティセンター
木曜日・午後 滝川会場 シティーファミリー八事 集会所
【写真】参加者の齋藤さんご夫妻
「普段から散歩をしたり、図書館で本を読むなど心身の健康に心掛けています」
2ページ目
●介護予防
介護が必要になっても自分らしさを失わないために
認知症対策で回想法に取り組む
介護老人保健施設 ヴィラかわな
[写真]鍋のような形のアイロンを手に懐かしがる参加者
回想法とは懐かしい生活用具や玩具、写真などを見ながら昔の思い出をいきいきと話してもらうというものです。この方法には介護される側・する側それぞれに利点があります。介護される側にとっては、昔のことを思い出すことで感情が呼び起こされる点です。認知症が進行する中でも喜怒哀楽の感情は比較的保たれます。懐かしい思い出をきっかけに情緒が豊かになり、持てる能力(感情機能)が活かされることは重要です。また話を他の人に聞いてもらうことで、自尊心を回復したり、個人史が明らかになる過程で同じ時代を生きた者同士が体験を共有し、仲間意識が芽生えてきます。対人交流を促進することで、精神的に豊かな時間を送ることができるのです。一方介護する側の利点としては、その高齢者がどのように生きてきたかを知ることで個人的な理解を深め、その人に適したケアのあり方を見いだす一助となることです。
回想法普及につとめている回想法センターのある北名古屋市では、全国に先駆けて回想法による介護予防や認知症予防に取り組んできました。センターでは資料の展示の他、道具の貸し出しや回想法のやり方を学ぶ研修などを行っています。家庭や地域で回想法を行う場合の簡単なアドバイスは、ホームページから調べることができます。回想法に関するお問い合わせは同センターまでお願いします。
問合せ先:北名古屋市回想法センター
TEL:0568・24・5337(午前9時〜午後4時/土日祝休み)
http://www3.starcat.ne.jp/%7Ekaisou/
北名古屋市六ツ師704・1
昭和区にある介護老人保健施設ヴィラかわなでは、認知症の高齢者にグループ回想法を行っています。おもに北名古屋市回想法センターから生活用具などを借り、週に1回、6〜7人のグループで30分ほど実施しています。この日の参加者は、明治40年生まれの女性を含めて7人。皆、軽度〜中度の認知症患者です。作業療法士の山影清美さんがリーダーとして話を進めていきます。今回のテーマは「昔のアイロン」。参加者ひとり一人にどんなアイロンを使っていたのかを聞いていくと、自己紹介の時にはみじろぎひとつしなかった参加者の中にも、身振り手振りを交えて説明する人が出てきます。実際に昔のアイロンを参加者の手に渡すと、慣れた手つきで使い方を教えてくれます。今日の朝食に何を食べたかは覚えていなくても、昔体で覚えた動作は認知症になっても自然とよみがえってくるのです。コテを火鉢で熱くして使う昔のアイロン。「熱くなったかどうかはどうやって分かるんですか?」そう聞く山影さんに、ある高齢者が大きく口を開け、舌を出しました。それを受けて他の参加者も「指につばつけて触ってみる」と口々に答えます。ひとりの参加者の発言を他の人と共有しながらグループ回想法は進められます。
人と人とをつなぐ回想法。家庭でもこの方法で高齢者と若い世代のコミュニケーションをはかってみてはどうでしょうか。
■かわな病院地域講演会 認知症シリーズ第4回
回想法による認知症のケアについて講演会を行います。資料をまじえて回想法を分かりやすくご説明します。
【日時】3月3日(土)(予定)午後2時〜3時30分
【場所】川原コミュニティーセンター(予定) 向山町1−52−2
【対象者】関心がある方ならどなたでも
【講師】老人保健施設ヴィラかわな 作業療法士 山影清美
主催:かわな病院 地域医療福祉連携委員会
問合せ先:かわな病院 医療福祉相談室 TEL:761-3225(代表)
【写真】作業療法士の山影さん
「話を聞くときは、高齢者に教えてもらうという姿勢が大切です」
■認知症予防のために
あなたもチェック
「老化による物忘れ」と「認知症」はここが違います!
老化による物忘れ
□体験の一部分を忘れる
□物の名前を忘れることが多く、物事自体はさほど忘れない
□物忘れを自覚している
□人や場所、時間はほぼ正しく認識できる
□日常生活に大きな支障はきたさない
認知症
□体験全体を忘れる
□物の名前だけでなく物事自体も忘れる
□物忘れの自覚に乏しい
□人や場所、時間を正しく認識しにくくなる
□日常生活に大きな支障をきたすことがある
◎参考:法研の出版物より
簡単な読み書き・計算で脳を鍛えましょう!
回想法と並んで、認知症対策として現在注目されているものに「学習療法」が挙げられます。簡単な計算と音読を毎日学習することで、脳機能が活性化することが東北大学の川島隆太教授の研究によって明らかになってきました。
市販されている教材を使うなどして、高齢者の集まるサロンや老人ホームでも取り組まれつつあります。程度に応じた認知症患者向けの教材が出版されるなど、人々の関心は高まっています。
1日5〜10分の学習を続けて、脳の老化・認知症を防ぎましょう。
●介護予防
悩みや問題を抱え込まないために
高齢者問題よろず相談所
地域包括支援センター
介護に関する心配事や悩みはひとりで抱え込まずに、専門機関へ相談することが解決の第一歩。その相談先として「地域包括支援センター」があります。地域に密着した相談窓口として、昭和区では東西二つの地域包括支援センターが、高齢者やその家族の介護に対する不安や問題を解決する取り組みをしています。
地域包括支援センターでは介護保険の認定を受けるほどではないけれども心配のある人や、要支援1・2の認定を受けた人に対して、それぞれの人に適したサービスを紹介したり、相談に応じたりしています。高齢者ひとり一人の生活習慣に合わせて、医療・福祉・介護のそれぞれの専門家が中心となり、高齢者を支える地域ネットワークづくりを目指しています。
「定期的に健康診断を受けるなどして、自分の健康状況を把握している人はいいですが、介護や福祉サービスが必要であるにもかかわらず、ひとりであるいは家族で抱え込んでいる人も多くいます」と話すのは、西部地域包括支援センターの津貫さん。東部地域包括支援センターの吉田さんもまずは相談を、と訴えます。「介護に関する情報はここにくれば概観することができます。健康を維持するための公的なプログラムやサービスをはじめとして、その人にあった方法をいっしょに考えていきたいです」
相談は無料です。介護に関する相談や心配事がある人はぜひ地域包括支援センターに相談をしてください。
■名古屋市昭和区東部地域包括支援センター
TEL:861-9335
昭和区滝川町33 いりなかスクエア3階
【営業日時】月〜金曜日(祝日・年末年始除く) 午前9時〜午後5時
【担当小学校区】川原・滝川・伊勝・広路・八事
【写真】吉田さん(社会福祉士/後左)、土井さん(看護師/後中)、松原さん(主任介護支援専門員/後右)、江原さん(事務/前左)、西坂さん(看護師/前右)
「気軽にお電話ください。お力になれるように頑張ります。いっしょに考えていきましょう」
■名古屋市昭和区西部地域包括支援センター
TEL:884-5513
昭和区御器所3-18-1〈在宅サービスセンター内)
【営業日時】月〜金曜日(祝日・年末年始除く) 午前9時〜午後5時
【担当小学校区】松栄・御器所・吹上・鶴舞・村雲・白金
【写真】上田さん(主任介護支援専門員/後左)、浅井さん(介護予防支援職員/後右)、津貫さん(社会福祉士/前左)、平田さん(保健師/前右)
「相談先が分からずひとりで悩んでいる方の、身近な相談相手になりたいと思います。気軽にご連絡ください」
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昭和区彩発見
昭和区を彩るさまざまな施設やスポット、地域の方をご紹介します。
●活躍
シニアによるシニアのためのパソコン教室
NPO法人 PCマスターズ
【写真】パソコンにむかうPCマスターズのメンバー
「基礎から学ぶと筋道立った操作ができます」
シニア世代でパソコンが苦手という人も多いのではないでしょうか。習いたくても、パソコンスクールで若い講師に教わることを考えると二の足を踏んでしまう…。そんな方にご紹介したいのがシニア世代が講師をつとめるNPO法人PCマスターズです。同世代の講師の丁寧なマンツーマン指導のもと、安心して学ぶことができます。生徒のなかには90歳代の人もいるそうです。
PCマスターズの会員は現在24名。平成9〜11年に名古屋市高齢者就業支援センターが開催したパソコン技能講習の受講生が中心となり設立。平成17年からNPO法人として活動しています。主な事業内容は、シニア世代を中心とした市民や障害者への講習、講師の養成およびパソコンを通じた地域づくりです。操作方法だけでなく、日常生活でパソコンがどのように役立つかを広めています。例えばインターネット。旅行先の情報やお料理のレシピ、また今日の天気など、生活に密着した情報が瞬時に手に入るということを紹介しています。
理事長の三輪さんは昭和6年生まれ。定年退職するまではパソコンに触れたことがなく、名古屋市高齢者就業支援センターの講習で技能を習得しました。「まず恐れずに触ってみることです。今のパソコンは頑丈になり、ちょっとのことでは壊れたりしないので大丈夫ですよ」と呼びかけています。機械に触れることへの抵抗感があるような人でも、孫とのコミュニケーションのために一念発起して習いはじめる人もいるそうです。昭和12年生まれの伊藤さんも、孫とのメールのやりとりを楽しんでいます。またパソコンは、社会とつながるためのツールでもあります。昭和10年生まれの長谷川さんは、趣味のサークルでの連絡にメーリングリスト(登録したメンバーに一括してメールを送る機能)を使って、メンバー間の意志疎通をはかっています。このようにシニアにとって、パソコンはこれからの生活を実り豊かなものにするために欠かせないツールになりそうです。皆さんもパソコンでコミュニケーションを広げていきませんか?
■今池教室のご案内
シニア世代の講師がマンツーマンで丁寧に指導します。
【場所】千種区今池4-3-17柴田ビル1階
【開講日時】火・金・土曜日 午前10時30分〜正午・午後1時〜2時30分・午後3時〜4時30分
【受講料】1,500円(90分)※テキスト代は別途必要です
【問合せ先】TEL:731-9890(開講日以外は留守電です)
■お知らせ
PCマスターズでは、会員を募集しています。シニア世代にパソコンの指導支援をしたい方、もっとパソコンを学びたい方・楽しみたい方対象。詳細は下記までお問合せください。
【写真】左から伊藤さん、三輪さん、長谷川さん
【問合せ先】TEL:853-3368
http://ngypcmasters.com
E-mail:life21@ngypcmasters.com
瑞穂区土市町2-22-3
●クリニック
認知症高齢者が自分らしく生きるために、医療面からサポート
メドック健康クリニック もの忘れ外来
【写真】「小さなことからコツコツと」の精神で認知症の治療と介護にあたりますと阿部先生
高齢者とその家族にとって、認知症ほど不安をかきたてられる病気はないでしょう。決定的な治療方法もなく、生活面でも精神面でも大きなダメージを両者に与えかねません。もう歳だから…とあきらめずに、認知症を疑ったら、まず専門機関に相談しましょう。早期発見・早期治療であれば改善、ないしは進行を遅らせることも可能です。メドック健康クリニックでは、平成17年に「もの忘れ外来」を設置し、認知症の診療にあたっています。
認知症はおおまかに脳血管性認知症とアルツハイマー型認知症に分かれます。脳血管性認知症は脳梗塞や脳出血が原因となって引き起こされます。したがって生活習慣病の予防に心掛ければそれを防ぐことができます。一方、アルツハイマー病は根本的な治療方法が確立されていないので、予防も治療も難しいとされています。しかし投薬や介護環境により、症状の緩和がみられる場合もあります。認知症の症状によって、対処の仕方も異なりますので、早期診断が大切です。
神経内科医として認知症の診療にあたる阿部先生は、「将来的に認知症患者さんが集う場が必要」と言います。高齢者の家族の中には、「認知症になることは恥ずかしいこと」「介護は家族がするもの」と思いこみ、問題を抱え込んでいる人もいるようですが、地域社会の中で継続したケアをすることにより、認知症という病を抱えながらもその人らしい暮らしを送るためのサポートが可能となります。医療・介護関係者が中心となり、地域で認知症高齢者を支えるネットワークづくりが必要となってきます。
【写真】メドック健康クリニック外観
脳内部を撮影し、健康状態を診断するMRIの設備が整っています
■認知症予防 10ヵ条
1.塩分と動物性脂肪を控えたバランスのよい食事をしましょう。
2.適度に運動を行い足腰を丈夫にしましょう。
3.たばこと深酒をやめて規則正しい生活をしましょう。
4.生活習慣病(高血圧、肥満など)の予防・早期発見・治療をしましょう。
5.転倒に気をつけましょう。とくに頭の打撲に注意しましょう。
6.興味と好奇心をもつようにしましょう。
7.考えをまとめて表現する習慣をもちましょう。
8.こまやかな気配りをしたよい付き合いをしましょう。
9.いつも若々しくおしゃれ心を忘れずにいましょう。
10.くよくよしないで明るい気分で生活しましょう。
※1.〜4.はおもに脳血管性認知症、5.〜10.はおもにアルツハイマー型認知症を防ぐポイントです。
◎参考:(財)ぼけ予防協会の資料より
【予約受付先】 TEL:752-1135(外来受付)
(火・木・金曜日 午後2時〜4時)
昭和区安田通4-3
●サークル
「体も心も元気になる」お弁当を高齢者宅にお届けします
NPO法人 食事サービス松栄
【写真】調理スタッフが心を込めてつくります
高齢者にとって毎日の食事は、身体機能の低下や調理のわずらわしさから、おろそかになりがちです。NPO法人食事サービス松栄では、そんな高齢者に栄養バランスのとれた弁当を届ける配食サービスを行っています。塩分控えめ、安全な食材を使用し、きざみ食やおかゆにも対応していますので、高齢者でも安心して口にすることができます。献立は日替わりで、季節の行事にあわせた料理も取り入れられているので、お弁当を食べながら四季の移り変わりを楽しむこともできると評判です。
一般の弁当宅配と大きく異なる点は、届ける際に配達スタッフが利用者の安否確認をすることです。これまでも、倒れている利用者を発見し、救急車を呼んだことがあったそうです。事業としての効率を優先させて、機械的に弁当を宅配するのでなく、利用者との丁寧な交流をはかることで、住みやすい地域づくりを目指しています。まずは栄養満点の弁当を食べてみませんか?
【写真】弁当
年末には年越しそばが振る舞われました
【配達曜日】月〜金曜日の昼食
【配達範囲】昭和区と瑞穂区の一部
※地域によっては配達をお断りする場合もあります
【利用料金(1食)】介護保険認定者: 620円
自立支援認定者: 710円
※上記以外の方は800円
【問合せ先】
TEL・FAX:842-2070(月〜金曜日 午前8時30分〜午後2時) 昭和区長戸町3-43
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●鹿目由紀的 すすめ!多文化交流
其の四 インド人 シャマル・ゴーシュさん
[写真]鹿目由紀とゴーシュさん「ナマステ〈こんにちは〉」「私、鹿目由紀(かのめゆき)が、昭和区在住・在勤・在学の外国人に、昭和区の印象などをインタビューします。」
玄関のドアを開けると、シャマル・ゴーシュさんの柔らかな笑顔。パートナーの上村のり子さんとともに、「どうぞどうぞ」と優しい声で迎え入れてくれた。
ゴーシュさんの出身はインドのプーナ。あるコミューン(共同生活体)内での日本食パーティーで初めて日本食を口にしたのを機に、日本文化に興味を持ちはじめた。インド人には抵抗のある『お茶』の苦みが、おいしく感じられたと言うゴーシュさん。6年前に初めて日本を訪れる。その時インドの『瞑想』と日本人の精神に通じるものを見出し、さらに感銘を受ける。現在はヒマラヤ水晶の店を日本で開き、インドと日本を行ったり来たりの日々を送っている。
「日本人は皆それぞれ、瞑想の心を持っていますね」
ゴーシュさんは、達者な日本語でチャーミングに語る。
「日本人は基本的にフレンドリー。けれど電車に乗っている時などは読書したり考え事をしたりと自分の世界に入り込み、他人に干渉しない。相反する部分がバランス良く共存していて、僕は良いなぁと思いますね」
一方、インドは『他人に干渉する』文化。他人との関係が希薄な日本人にとっては、そちらの方が羨ましく思えたり…。そんな『干渉』文化は、高齢者の生活環境にも表れている。
「インドでは何より高齢者を敬うんですね。独り暮らしの高齢者が近所にいる場合は、必ず隣人が気にかけています。例えば、いつも姿が見える時間に見えなかったりすると、『おばあちゃん、どうしたの?』と家を訪ねます」
インドではバリアフリー等の福祉環境はそこまで整備されていない。しかし「必要がない」と言えるだろう。誰かが困っていたら誰かが手を差し伸べる土壌が存在しているから。それは認知症の高齢者についても同じ。町ぐるみで認知症の高齢者がいる家を把握し、気遣う。
また、ホームヘルパーがポピュラーでない代わりに、『アヤ』と呼ばれる家事全般を引き受けてくれる家政婦の仕事が定着している。これもインドの高齢者が豊かに暮らすための支えになっている。
ところでゴーシュさんと上村さんは、手話を習っている。楽しみで始めた手話だが、いずれは社会に役立てたい…と笑顔で話す二人の表情はキラキラと眩しい。話す言葉ひとつ一つに、人柄の良さが滲み出ていたゴーシュさん。インド人はひとり一人が『社会福祉』の精神を持っている。日本人である私は、物質的な事に頼らない『思いやり』そのものの大切さを、改めて感じた。
[写真]ゴーシュさん「インド出身のゴーシュさん」
[写真]ゴーシュさんと上村さん「水晶の説明をするお二人」
鹿目由紀(かのめゆき) 劇団あおきりみかん主宰、劇作家、演出家。南山大学文学部卒。最近は演劇の講師やテレビ脚本執筆など、幅広く活動している。
●玉腰先生のココロまんぷく お料理レシピ
[写真]管理栄養士:玉腰明子「手軽につくれて栄養いっぱいのレシピをご紹介します!」
vol.4 脳を活性化!豆腐とカニのクリーム煮
脳を活性化させるために、良質のタンパク質(アミノ酸)を摂りバランスの良い食事を心がけましょう!
脳の血管を強くするアミノ酸。脳内の情報伝達に必要な神経伝達物質もアミノ酸から合成されます。おすすめは大豆類や魚介類からの摂取です。また、青身魚に含まれるEPAやDHAは、脳の老化防止や認知症予防に有効に働きます。
■材料(4人分)
・絹ごし豆腐:1丁半(600g)
・カニのむき身:80g
・ブロッコリー:1/2房
・クリームシチューミックス:60g
・水:320cc
・牛乳:200cc
・片栗粉:小さじ1
■作り方
1.豆腐を縦半分に切り、さらに1cm幅に切る。
2.ブロッコリーを小房に切って茹でる。
3.フライパンに水とカニのむき身を入れ、沸騰したら火を止めてクリームシチューミックスを溶かしながら少しずつ加える。
4.3.に豆腐を加え、弱火で軽くとろみがつくまで煮込む。
5.牛乳に片栗粉をよく混ぜ、4.に入れフライパンを揺すってとろみがついたらブロッコリーを加える。
■ポイント:料理をすることで脳が活性化します。脳と体の健康のために楽しみながら料理をしましょう!
●投稿王国
私の健康法
健康は人生における宝物。健康で長生きしている先輩方に、その秘訣をうかがいました。
・大きな声で歌ったり、体操したり、太極拳を教えていただいたりしてさくさくクラブの仲間と過ごしています。前向きに生きることにより気力・体力・笑顔が一番の健康法。【69歳女性】
・散歩とビールをいただく事。【88歳女性】
・20年ぐらい前から娘の勧めで早朝一番に梅干とお茶をいただいております。腹具合が悪い時も梅ちゃんが助けてくれますよ。【78歳女性】
■募集&プレゼント
次号の投稿内容は「川柳・私の夢」です。住所・氏名・年齢・電話番号をお書き添えの上、4月末日までに昭和区社会福祉協議会までお送りください。採用された方に、図書カード1000円分を差し上げます。ふるってご応募ください。応募先は右下の問合せ先をご覧ください。お待ちしています。
●講座・案内
福祉推進を目的とした各種イベント、行事、講座等(原則無料のもの)を紹介します。
◆第17回ボランティア養成講座
「地域のたまり場」をテーマに活動している方の実践報告やレクリエーションの体験をしていただきます。ぜひご参加ください
■日時:2月17日(土)午後1時〜4時30分
■会場:昭和区在宅サービスセンター 2階研修室
■第1部「地域のたまり場実践報告」(あじさいふれあいサロン・清水昭子さん、瑞穂デイセンターえんがわ・吉川冨士子さん、コーディネーター:名古屋柳城短期大学講師長谷中崇志さん)
第2部「みんなで楽しむ集いの場―レクリエーションを通して」(講師:愛知県レクリエーション協会)
■定員:30名(先着順)
■受講料:無料
■申込方法:1月22日(月)からお電話または所定の申込書をお持ちいただくか、郵送・FAX・E-mailでお送りください。氏名・住所・電話/FAX番号・性別・年齢・職業・ボランティア活動経験の有無を記載してください
□主催:昭和区ボランティア連絡協議会・昭和区社会福祉協議会
申込先:昭和区社会福祉協議会
◆くれよんBOXの第39回お料理教室
障害をもっている人・もってない人一緒に楽しみましょう!
■日時:2月19日(月)午前10時30分〜午後1時30分
■会場:くれよんBOX(昭和区小桜町3-11羽ね屋敷1階)
■内容:オムライス、海藻サラダ、イチゴのクリームヨーグルト
■参加費:1人300円(材料費)
■定員:5名ほど(2月17日までにお申込みください)
問合せ先:くれよんBOX 担当:前田 TEL:733-5955/FAX:733-5956
E-mail:otoiawase@crayon-box.jp URL:http://www.crayon-box.jp
◆第10回キッズカーニバルしょうわ
キッズカーニバルしょうわは、こどもたちによるこどもたちのためのおまつりです
■日時:3月4日(日)午前9時45分〜
■会場:昭和生涯学習センター(昭和区石仏町1-48)
■内容:お化け屋敷、カフェ、スポーツコーナー、ステージ企画、仮装行列など
お祭りを手伝ってくれる前日・当日のボランティアも大募集しています。
説明会を開催しますのでお越しください
■日時:2月10日(土)午後1時30分〜3時30分、24日(土)午前10時〜正午
■会場:昭和生涯学習センター
問合せ先:昭和生涯学習センターキッズカーニバル実行委員会 TEL:852-1144
●平成18年度の共同募金運動は、皆様のご理解と温かいご支援をいただき大きな成果をあげることができました。心よりお礼申し上げます。
一般募金 10,068,913円
歳末たすけあい募金 609,374円
ご協力ありがとうございました。(昭和区共同募金委員会)
●寄付
次の方々より本会へご寄付いただきました。寄付金は昭和区の社会福祉推進に有効に活用させていただきます。ありがとうございました。
・有限会社西田葬儀社様
・名古屋ヤクルト販売株式会社様
・朗読の会しらかば様
・昭和鯱城会様
・株式会社名古屋銀行東郊通支店様
・松井喜一様
・村雲女性会様
・篠田祐三様
●編集後記
■知人に偶然行き会う…きれいな花壇を見つける… 心がウキウキするプチハッピーがたくさんあるまちにしたいですね。K・E
■読者の皆さんに情報の架け橋と、反響があることを願っています。H・M
■脳の若返りは容姿の若返りにもつながるかも・・・。Y・A
■昔懐かしい道具をお持ちの方、みえませんか?昭和区でも回想法キットの貸出ができるといいですね。T・T
●「こころんねっと第4号はいかがでしたか?」
「こころんねっと」へのご意見、ご感想をお寄せください。お待ちしています。また、目の不自由な方へ、この情報紙「こころんねっと」を録音したカセットテープの貸し出しを行っています(無料)。ご希望の方はご連絡ください。講座案内の掲載についてもお問合せください。
社会福祉法人名古屋市昭和区社会福祉協議会
[イラスト]社協の地図
【お問合せ先】
〒466-0051 名古屋市昭和区御器所三丁目18番1号
TEL:052-884-5511 FAX:052-883-2231
E-mail:fukushi@showaku-shakyo.jp URL:http://www.showaku-shakyo.jp
【交通のご案内】
地下鉄:鶴舞線「荒畑」駅4番出口から徒歩5分
市バス:栄20系統・昭和区系統(右まわり・左まわり)「荒畑」下車
発行 社会福祉法人名古屋市昭和区社会福祉協議会
〒466-0051 名古屋市昭和区御器所3-18-1
TEL:052-884-5511 FAX:052-883-2231
E-mail:fukushi@showaku-shakyo.jp
URL:http://www.showaku-shakyo.jp
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